わくわく公式派生作オタク

「原作では見られないオリジナルストーリー!」にわくわくが止まらない異端のオタク

【後編】雄剣くんに惚れてコミカライズ版ツイステに尽くした私がぶっ壊れるまで

※今回の記事上の「私や他の人によるネット(このブログ以外)への書き込み」はそっくりそのままコピペや書き写しをしたわけではなく、書き方を変えてあります

 

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2023年1月

 主人公交代が知らされることなく、雄剣の存在がコミカライズ版から消えてしまった。私は、公式サイドがファンに説明してくれるのを待ち続けていた。

 今時、雄剣が主人公を続けると誤解を招く告知をして、読者にGFの二章連載開始号を買わせるなんてことをやっておいて、申し開きをしないなんてあり得るのか?

 人気スマホゲームのコミカライズだぞ?あの「ディズニー」の名前を背負った作品だぞ!?

 何より、今まで私達に雄剣の物語を、素晴らしいコミカライズを見せ続けてくれたじゃないか。読者に「騙された」と思わせた上で何も語らないままだなんて、そんなことあるはずが……。

 そんな気持ちが当時はまだ残っていたが、数週間、一か月経とうとも公式からは何の発表も出なかった。

 これまで応援してきた雄剣ファンへの誠意を疑わざるを得ず、私のネガティブな感情は、ますます大きくなっていった。

 

 こうして、私はちょうどあの出来事から一か月後に、雄剣をコミカライズの世界から突然取り上げられた怒りと嘆きをこめた記事を書いた。

 

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 それはそうと、私はこの記事が無闇に注目され、コミカライズ版及びツイステというコンテンツ自体の大きな炎上を誘発しないようにと、色々気を遣っていた。

 まず、これまで書いてきた記事と違い、投稿後しばらくはTwitter(現X)の鍵無しアカウントで宣伝しない。このブログ自体も、一か月間は検索エンジンの結果に出てこない設定に変えていた。

 作品名も固有名詞も一切出さず、キャラクターの名前も漫画・小説の監督生以外は出さなかった。

 そのためリドル=一章寮長、レオナ=二章寮長…と置き換えていた。…この二人はまだしも、ラギー=二章2年生とか、トレイとケイト=副寮長ともう一人の3年生とかは割と無理してたな…。

 こういうところには、やはりまだ「公式関係者の人達をなるべく批判にさらしたくない」意思が出ていたのだろう。

 

(…今読み直すと、「コミカライズを読むのを止めるわけではない」のあたりで、「この時点では確かにそういうスタンスを維持するモチベあったよなー…」と遠い目になっていく。

ゲームと、優也を続投してくれたノベライズは現在も積極的にファンを続けているが…)

 

2023年2~6月

 実のところ、私はこの間GFでコミカライズ二章を追い続けていた。

 しかし、作画の美しさや媒体の違いを活かしたゲームの補完には文句がないのだが、「いきなりの主人公交代に混乱した読者へのフォロー」は話が進んでも全くなされず、そこに関しては失望感を募らせていった。

 前編及び上で再掲した記事『コミカライズ主人公は「いきなり消えても誰も惜しまない存在」なんかじゃない。』の中でも書いたが、悠河の物語におけるマブと仲良くなる過程は省略されていた。

 その上、ハーツラビュルの事件の回想からも重要なはずの要素が抜け落ち、リドルのオーバーブロットの印象が変わってしまった。

 コミカライズ二章では、ゲームの通りにリドルの少しずつでも変わろうとする努力、トレイとの友情が描写される。だが、第1話で拾われなかったものは結局4話まで読んでも拾い直されることはなかった。

 ハーツラビュルの事件を前にして、悠河が一体何をしていたのかも結局わからないままだ。わからないのに、悠河とリドル・ケイトが協力してサバナクローの事件を探るストーリーが進行していく。

 

 話は変わるが、奇しくも雄剣が降板する少し前に、別作品の推しの演者(ツイステには一切出演していない)の不祥事にショックを受けていた私。2023年になると、似た出来事がますます増えていた。

 この頃、「私が好きな作品の原作にしか興味ないオタクだったら、大してダメージ受けなかっただろうな…」と思わずにはいられなかった。

 不祥事で騒がれていたのは、好きな作品の実写映画版の出演者や出演者の所属事務所で、その実写映画版が大好きだからだ。

 雄剣の降板も、元々コミカライズを読まずネットで話題になっているのを知っただけなら「ふーん…」で済んだかもしれない。

 公式メディアミックスを愛好する自分を誇りたくて、このブログを書いてきたはずだったのに…。

 

 もうこれ以上、好きになった作品に関わることで心を追いつめられるのが嫌だった。

 もし三章が始まったら主人公がどうなるのか気になったが、二章は隔月連載だし完結には一年以上かかるはず。その時間を使って心の整理をつけたいと思っていた…。

 

2023年7月

 GFで8月からコミカライズ三章の連載が開始されると告知され、今後は二章との並行連載になると発表があった。

 そこには、一章と同じ葉月わかな・コヲノスミレ両先生の再登板は書かれていたが、主人公が再び雄剣になるのか新キャラなのかは一切書かれていなかった。

 

 私は絶句した。二章の時、事前に知らされずいきなり雄剣が新キャラに取って代わられたことに、あれだけショックを受けたのに。他の雄剣ファンの人達もそうだったのに。

 あの件について何も語らない上に、同じことをまたくり返すなんて……。

 担当編集の熊さんや監修の枢先生もXにアカウントを持っている以上、あの時の反響をコミカライズ関係者が誰も把握していないとは想像しにくいのだが……。

 これで三章の主人公が雄剣じゃなかったら、そんなの卑怯とも言える二章連載開始号の売り方をされ、それでも完全には見限らずについてきた読者達への侮辱も同然じゃないか……。しかも一章と同じ作者だと期待を持たせる分、あの時よりさらに卑怯では?

 

 一か月間心を大きく乱されずにはいられなかった。8月18日(GF発売日)、果たして私達雄剣ファンは笑っているのか?泣いているのか?片時も頭を離れない。

 この時期、一人で抱え込むのが堪えきれなくて誰かとこの気持ちを共有したかったのだが、それができた相手もいたけど他人の言葉に傷つけられるのも多かった。

 

 …ここに書く嫌な思い出は、これまで誰にもしてこなかった話だ。

 同じ雄剣ファンの人のポストを見て心を慰めたいと思い、雄剣の名前でXを検索したが、出てきた「雄剣ならアズールと取引したエース達を見捨てるだろうから、三章の主人公は新キャラだ」というポストに私はとても傷ついた。

 私達の雄剣くんがエース達を見捨てるだと???タルトをつまみ食いしたエースをはっきり「悪い」「謝るべきだ」と断言したシーンから着想したのだろうか。しかし、見捨てるような冷たい人間なら、その直後一緒に謝りに行くことを快諾するわけがない。

 こんな奴が間違っていると証明するためにも、三章の主人公はまた雄剣であってほしいと思った。

(この経験が元で、私は今でもXでは「雄剣」で検索できない。すれば私と同じ、雄剣の降板を嘆いている人も見つかるのはわかっているが)

 

 また、これはXとは別の場所での出来事だが、掲示板コミュニティに「私は雄剣が好きで応援してきた。これで雄剣が再登場しなかったら、私はもう立ち直れない…」と書き込んだら、他の人から「愚痴なんか書いてんじゃねーよ。自分は章ごとに全然違う監督生に出てきてほしい!」と返されてしまった……。

 私にはどこから愚痴でどこまで愚痴じゃないのかよくわからず、ただ内心これだけフラストレーションが溜まってるのに公式関係者への誹謗中傷は入れていないし、自分の中ではネガティブな感情をものすごく我慢した上で書いたのでコミュニティのルールは破っていないつもりだったが、その人にはアウトと見なされたらしい……。

 あの人に非があるかどうかはともかく(仮に私が悪いとしても必要以上に攻撃的な書き方のせいですごく傷つけられたので許す気はないが)、あれ以降私は人の見える場所にコミカライズ監督生交代への不満を書くのを必要以上に避け出した。

 自分がそんなことをするのは許されないのだという考えが、ますます強くなっていった。

 

 幸い、同時期にXで同じ雄剣ファンの人と交流を始め、その内に私はまだ自分にできることが残っていると気づいた。

 ずっと書かないままでいた一章の最終巻・4巻の感想。このブログから、雄剣ファンの皆さんへ届けるのだ。

 

2023年8月

 

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 レビュー記事のために読み返した一章4巻には、構成・葉月先生からは「リドル『たち』との物語が終わってしまう寂しさはありますが」、作画・コヲノ先生からは「『監督生』とグリムはもちろん、描いていて楽しいキャラクターばかり。ずっと描いていたかった」とコメントが載っている。一章を精一杯応援したファンとして、先生の言葉を信じたかった。

 

 私は、雄剣が再登場しない覚悟をしなかったわけではない。でも、何度も想像していた。

 三章の第1話を開くと、廊下でモブキャラの生徒が首から上の映らない『誰か』と、すれ違いざまに肩がぶつかる場面から始まる。「どこ見てんだ、痛えだろ!」と例によって治安の悪いモブに絡まれる『誰か』……

 ドキドキしながらページをめくると、その『誰か』の顔はまぎれもない雄剣だった!雄剣がモブに臆さず「すまない!大丈夫か?」と言うコマの横のアオリには「円満雄剣、帰還!!」の文字が躍る。

 私は飛び上がるほど喜んで、雄剣ファン同士で「嬉しい!お互い苦しかったけど、報われて本当に良かったね!これからはまた楽しく感想を言い合おう!」と話すんだ……。

 そんな儚い希望で、なんとか一か月間を生きていた……。

 

 

 8月18日、コミカライズ三章の連載開始。三途宥太が登場。
 結局、雄剣は戻らなかった。

 

 今振り返っても理解できない。二度目。

 きっと、雄剣はエース達を見捨てるから三章は新主人公だと書いた人は、「ほら、自分の言った通りだ」と笑っている(妄想だけど)。

  きっと、「章ごとに全然違う監督生に出てきてほしい!」と返してきた人は、自分の思い通りになったと大喜びして、私の書き込みを思い出し嘲笑している(妄想だけど)。

 余計に絶望した。

 

 実は三章連載開始号は買わなかった。雄剣が戻らなかったと知ったのは、購入した友達とネットニュースからだった。

 公式サイトの1話試し読みにアクセスする決心がつくまで、約半年かかった。

 

 読んだ雄剣ファンの人が「一章の絵が使い回しされている!」と憤慨していたが、コヲノ先生が本当にそんなことをするなんて、この目で見るまで信じられなかった。

 しかし、実際に三章1話で「宥太が入学してから起きた出来事」のダイジェストの中に、一章3巻に登場したオーバーブロットしたリドルの絵が流用されているのだ。正直、唖然とした…。

 

 別に、作業の簡略化そのものには文句が無い。趣味ですらろくに絵を描かない私でも、オーバーブロットした姿を描くのが相当大変なのは察せられる。一章連載後半、コヲノ先生とアシスタントさん達はかなり苦労していただろう……。

 だが、簡略化の方法はもっと他になかったのか?

 もしも、雄剣が主人公のままで絵が使い回されていたら、私は何も問題視などしなかった。だって、「雄剣の物語」に 「雄剣の物語の中のリドル」がそのまま出てくるのは、ちっともおかしくありませんからね。

 問題は、我々が「雄剣の物語の中のリドル」として見ていた絵を、「宥太の物語」に転用して「宥太の 物語の中のリドル」に作り変えてしまったことだ。

 そして、雄剣のファンとして一章を大切に思い続けてきた読者が、それを見てどう思うかを、一章を描いたコヲノ先生も他のコミカライズ関係者達も誰も想像できなかったのか……。

 雄剣だけでなく、リドルへの軽視も感じたのは書くまでもない。一章ではあんなに二人の関係性に力を入れてくれていたのに……。

 

 正直なところ、私にとっても悠河・宥太も魅力的な監督生像の一つだし、柔道女子にぽっちゃり関西弁と、公式が多様な監督生を出してくれること「だけ」は私も良いと思うのだ。

 だが…それは、コミカライズ独自の主人公の立派な一人目である雄剣を犠牲にしてでも、やらなくてはいけなかったのだろうか?

 さらに、悠河も宥太も自分の担当章が終われば、活躍も他キャラとの関係性も無かったことにされ、別の主人公に奪われたような扱いになってしまうのは容易に予想できる……。

 

 悠河・宥太や四章以降で出てくるかもしれない新しいコミ監に、恨みをぶつける気はない。彼女ら彼らの存在自体は否定したくない。

 しかし、「雄剣以降のコミ監が世に出なければ、雄剣は降板せずに済んだんじゃ…」という考えが、どうしても頭から消えない。

 あるコミ監のファンがまた別のコミ監を素直に応援できなくなってしまう。

 もしも制作陣の意図が「公式から多様な監督生像を提示して、全てのプレイヤーのイメージを肯定したい」のだとしたら、ますます「こんなやり方で良いのか?」と甚だしく疑問だ……。

 

 それでも、ちゃんと主人公交代を事前に知らされていれば、使い回しも、章ごとに消えてしまう監督生と他のキャラの関係性も、公式初の女子監督生の登場の形も……。

 まだ、割り切って楽しむ努力をする精神的余裕と制作陣への信頼感が残っていたかもと思っている。

 二回に渡る「雄剣続投詐欺」とも言える告知のやり方には、もはや、月刊Gファンタジー編集部には漫画に携わるプロとして、読者に向けて商売をする上でのモラルが欠けているのでは?と疑わざるを得ない。


 二章連載開始後、なぜ主人公交代を知らせなかったのか事情を説明してくれていたら。二章の反響を受けて、三章では別の主人公だとちゃんと告知してくれていたら。雄剣があの後どうなったのか、再登場の可能性はあるのか発表してくれていたら。

 私はこの記事も投稿せず、自分がGF編集部も含めた制作陣の名誉を傷つけることは避けただろう。

 だけど。二章でいきなり雄剣がいなくなってから、一年と半年が過ぎた。三章の告知に散々振り回されてから、もうすぐ一年が経つ。

 ずっと待っていたのに、何もしてもらえなかった。もう時間切れです。

 

 

 三章が始まって以来、私は悩み続けた。自分はすっかり中途半端になってしまったと。もう誰にも顔向けができないほど、中途半端で矛盾に満ちた心境をしていた。

 コミカライズ版の章ごとの主人公交代だって「メディアミックスオリジナル要素」だし、見方によっては媒体の違いを活かしたアレンジとも言える。

 メディアミックスと原作との違いを楽しむのが大好きな自分を肯定したくて、『わくわく公式派生作オタク』を書いてきた。そんな異端の少数派のブログを応援してくれた人もいたのに……。

 必死に頑張ってみたが、私はまだ一章が連載していた頃このブログで書いたように「たとえ自分の好きになれないメディア化オリジナル要素でも、存在は許す」と、コミカライズ監督生の交代にはどうしても思えなかった。

 

 ただ、原作のイメージが壊された場合は原作だけを見る選択もあるが、「コミカライズ版オリジナル主人公が、コミカライズ版からいなくなってしまった」場合の対処法が未だにわからない。

 原作ゲームをやっても、雄剣の姿を見られるわけではないから。雄剣が一章の後も無事で元気でいるのかどうかすら、公式媒体のどこにも何も書いていない……。

 

 などと理由を並べて、他作品の公式派生作はこれまでと変わらず愛好しながら(…というか、ツイステもノベライズの方は二章になっても優也を続投させてくれたし、原作に無かった描写をめちゃくちゃ気に入っている。雄剣ロスには効かないだけで)、コミカライズ版ツイステを批判する正当化もできる。できるのだが…。

 コミカライズ監督生の交代を「色々な監督生像が見られる」と楽しんでいる人もいる以上、私はこれまで自分がされてきたのと同じことを、その人達にしようとしてはいないか?

 私は、自分の好きな作品への批判はファンの目に見えないところで書いてほしいのではなかったか?作り手のやりたいようにやってほしいんじゃなかったのか?

 私が今までこのブログで書いてきたこと、「原作では見られないオリジナルストーリー!にわくわくが止まらない異端のオタク」として、原作改変への厳しい声や嘲笑の多さを必死に乗り越えようとしてきたことはなんだったんだろう。

 雄剣が主人公の物語として続くと信じていたからこそコミカライズ版ツイステの売上に貢献してきたことにも言えるけれど、私のこれまでの努力はなんだったのだろう?

 時に大きな批判を浴びるメディアミックスでも心から好きになってしまう自分の心を守るつもりで書いてきた文章が、今の自分には特大ブーメランとなって刺さってくる気さえする。では、なんのために書いてきたというのか?

 そんな気持ちにグルグルとさいなまれて苦しかった月日は、決して短くなかった。

 

 どうすればいいのか悩んでいるうちにも、容赦なく別の問題によるストレスを抱え込まされることが続いて、少なくともこれまで通りの『わくわく公式派生作オタク』を書けるのかどうかはわからなくなった。だから、一年近くも更新できなかった……。

 ただ、最終巻感想記事に関しては、有難くも雄剣ファンの方から「救われた」と言って頂けた。

 私は他のファンの人々からコミカライズに関わる苦悩を取り除けはしなかったが(最初っからそんな力ないけど)、全くの無意味とまではならなかった。心から良かったと思う。

 

 

 モヤモヤするばかりで結論が出せず、私の心はくすぶり続けた。

 私がコミカライズ版ツイステへの厳しい言葉を我慢したところで、その傷を癒すためにも愛でている他の好きな作品は容赦なく誰かに厳しい評価を投げられ、それが遠慮なく私の目に入ってくる。そして、その誰かの評価にどうこう言うべきではない。そんなことばかり。

 雄剣ファン同士のメッセージのやり取りでだけ本音を思いっきり書いていたが、ある日「私は、本心では人の見える場所でコミカライズ版への反感を吐き出したくて仕方なくて、このまま溜め込み続けると絶対に爆発する。そうなったらトラブルを起こす可能性があるだろう」と気づいた。

 

 それから考えてみたが、「雄剣はエース達を見捨てる」と書いた人や、「愚痴なんか書いてんじゃねーよ」と返してきた人は、矛盾のない生き方をしている人間なのだろうか。

「こんな言葉を誰でも見える場所に書いたら、雄剣ファンの人を傷つけるかも」とか、「確かに愚痴を書くこいつが悪いが、だからってこんな攻撃的な書き方をするのはやめよう」とか考えてくれたのだろうか?考えなかったから書いたのだと思う。

 ようやく理解できた。悩んでいた自分が馬鹿だったのだ。

 一章を応援していた時間が無駄だったとまでは思わない。でも、自分の心を削ってまで大切でもない相手を守ろうとしたあの時間は、完全に無意味で無価値でしかなかったと感じる。

 

 だって、私のことを本当に大切に想ってくれる人は誰も、私をダブスタだとかこれまでやってきたことが返ってきただけだなんて言わなかった。

 残念ながら、私は自分で自分に期待したほど立派な心の持ち主ではなかったが、雄剣の喪失よりこっちの方がよっぽど、ただ受け入れるべきだ。

 


 暗い内容になってしまいましたが、これまで私を支えてくれた人達へ。

 一緒に雄剣の喪失に傷ついた友達。ツイステを知らないにも関わらず私の話を聞いてくれた兄と、兄と私の親友。

 私のブログ記事を読んでくださった方々。

 雄剣のファンアートを描いてくれた方々、今も描いててくれている方々。

 そして、この世界のどこかにいる、円満雄剣を今も大好きな誰かへ。

 心からの感謝を捧げます。ありがとうございました。

 

 そして、『円満雄剣、君は絶対愛されて生きてる子。』を書いた過去の私へ。

 三章が始まってから、あれを書いた時よりもずいぶん自分の心が弱っていて、まだ雄剣くんと再会する希望を抱いていたのを思い出すのが辛くて、あまり読み直せなかった。

 だけど、この記事を書くにあたって読み直しながら、嗚咽してしまった。過去の私、ありがとう。今の私より強くいてくれて。最高の遺産をありがとう。やっぱり、ブログやってて良かった。

 雄剣くんと彼のいた物語、まだ大好きでいいよね?なんて誰かに確認を取ろうとするのはもうやめたい。

 円満雄剣くん、大好きだよ。これからもずっと大好きだよ。