わくわく公式派生作オタク

「原作では見られないオリジナルストーリー!」にわくわくが止まらない異端のオタク

『えいがのおそ松さん』からの愛と感謝の全力パンチに我々は倒れるしかない

 君は見たか!?

 製作陣の皆様による我々への感謝ダイレクトアタックを!!

 

 

 『えいがのおそ松さん』を紹介しようとすると、一言目はそうなってしまうほど、あの日劇場から出てきた自分は感激していた。

 … にもかかわらず、これまでTwitter以外で感想を残すのを忘れてしまっていた。

 

 

 そうこうしているうちに、第三期の放送がすぐそこに迫っている。これは放送開始までにがっつり感想を上げねば……と思ったのでした。

 

 

 ただし!!この感想には思いきりネタバレが入っているのですが、未視聴の松ファンの人は是非観てから読んでください!!

 おそ松さんが好きなら観て損はないと思いますし、できればネタバレ踏まずに観てほしいので!!よろしくお願いします!!!

 

 

Chapter.1  

Chapter.1  

  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 『えいがのおそ松さん』の魅力として、「劇場版ならではのスケール」「安定のギャグ」、そして「シリアス」「エモ」「感動」を一つの物語に盛り込みながら、バランスを保っている絶妙さを挙げたい。

 

 

 まず最初に、どこかの部屋のベッドに横たわっている女性がおり、その窓辺を訪れる黒猫が映されるのだが、この時点ではこれが何を意味するのかはわからないまま、六つ子の高校の同窓会へ。

 

 同級生にあの手この手でニートなのを誤魔化そうとするも失敗(主に長男のせい)、ギャグと哀愁とにまみれつつトト子ちゃんが「高橋さんが来てない」と伏線を張るも、この後の怒涛の展開に我々の意識は持っていかれる。

 

 なんてったって、六つ子が過去…によく似た「思い出の世界」に来てしまうのだ(劇場版ならではのスケール)

Chapter.2  

Chapter.2  

  • メディア: Prime Video
 

 限りなくタイムスリップに近い異世界トリップというのか、なんというのか。

 

 

 そこに18歳の六つ子が突っ込みどころ満載な姿で次々現れ、「安定のギャグ」で我々の腹筋をぶっ壊していくのだった……!

 

 チョロ松は真面目の表現手法がヤバい。てんてーーー!!

 トド松は甘えん坊で兄ちゃんが大好き…かわいい。「チ○毛とか生えてなさそう」「生えてるわ!ボーボーだわ!」

 一松は見ていて胸が痛い。がんばってる〜〜!

 十四松はクソとがりまくってCV岡本信彦みたいになってる。「オシリが出ちゃってるぞ(いい声)」

 

 なおわいの推し松は長男です。

 高校生の頃からクズでスケべでバカな自分を見て、スクリーン全部使って「はずかし〜〜!!」なんて照れちゃうおそ松。

 かわいすぎない??松野おそ松、ひょっとしてかわいさの擬人化なのでは??

 

 んで、高校時代のあれやこれを振り返ってた時に弟たちにビール買ってきてあげて、言葉は「やるな馬鹿」「クソ長男」って悪口だけど、心ではきっと絶対に感謝されてる松野おそ松!!!私はお前のそういうとこが好き!!!

 

 

 そう、あの頃の六つ子はバラバラになっていたのだ。思春期というのは「周囲から見た自分」が気になり、何かと心がささくれ立つもの。

 『おそ松くん』時代からそれぞれ異なる個性を手に入れたのも、「六つ子キャラ」からの脱却を目指したからなのだろう。

 

 

 この世界に来た原因は、誰かが高校時代のことを「後悔」しているから。それを取り除かなければ戻れないということだったが…

ごめん……後悔してるの……たぶん、オレだ

と打ち明けるカラ松。

 

 卒業式の前日、下がり眉で自信なさげな18歳カラ松は、「松野くん」宛の手紙を見つけていた。みんなに相談しようと思ったが、話を切り出す前に大ゲンカになってしまい、その間に失くしてしまったのだと。

 

「てか、なんで言わなかったんだよ?お前それ気になってたんだろ?早く言えばいいのに」

「言えなかったんだよ。その手紙のことを話題に出すと、あの日のことまで一緒に思い出しちゃうから」

 

 とフォローをしてくれたのは一松。カラ松に優しい一松、実在していたのか……(書き方)

 

「……ごめん……」

「いやいや!別に謝んなくてもいいから」

「そうそう!」

「多分、お前以外の誰かが手紙を見つけたとしても開けられないし話せないし、同じ結果になってたと思うよ」

「うんうん!」

 

 カラ松に優しい兄弟、実在していたのか……(だから書き方)

 

 

 なお、その手紙の封筒に書かれていた送り主は「高橋」……そう、トト子ちゃんが同窓会に来てないと言ってたあの「高橋さん」だ!

 女の子からラブレターをもらっていた!?と六つ子は服を脱ぎ捨てて全裸で大はしゃぎ。※成人男性です。

 

 こうして不純な動機で最高にハイって奴になった六つ子たち。 

Chapter.3  

Chapter.3  

  • メディア: Prime Video
 

 ここすき

 

 ついでにカラ松の扱いも戻った。

 

「えっ!さっきまであんなに優しかったのに!?」

「知るか!もう事情が変わったんじゃボケェ!」

 

 

~脱線のコーナー~

 「ステキな先輩にあこがれる後輩」だったJKトト子ちゃんとJCにゃーちゃんが可愛すぎて、ワイもあの場にいたら破裂するだろうなと思いました(変態並感)

 

 あとチョロ松の一人で勝手に「この時代の彼女はまさに全盛期!いや全盛期って言い方は現在のトト子ちゃんに失礼じゃないかな!?」とか口論してるような感じが、すごく(オタクは推しのこと語る時そういう話し方する……!)となった(オタクというか自分)

 

 ていうかなんで同級生にドブスの花の精おるねん!(カラ松の思い出だから?)

 

 

 卒業式当日、『仰げば尊し』が流れる中、他の生徒たちは記念写真を撮ったり、先生を胴上げしたりしているのに、18歳の六つ子はその「みんなの美しい思い出」の中に馴染めない。それどころか殴り合いの大ゲンカになってしまう(シリアス)

 

 そのあまりの落差がこちらの胸を抉る……と思いきや、突如エセヒーローソングを引っさげアホみたいな格好で登場する思春期バスターズ。

 そ〜れ〜が〜し〜しゅ〜ん〜き〜〜!!この流れ超好きだわ。

 

 

 こうして現在と過去の自分同士のバトルが始まってしまう!あるよね自分自身だからこそイラつくこと!

「ウワアァァすげえムカつくね昔の自分!!ア゛ア゛ア゛ア゛何そのかわいげのなさは!?どうしたんだよトッティ!!しっかりしろよトッティ!!」

 往復ビンタを食らう末弟を見て、この頃仲が悪いはずの18歳の兄たちは「何やってんだーー!!」と全員激怒。こいつら好き。

 

 

 「僕たち、これからどうなっちゃうの!?」と叫ぶ過去の自分の背中を押しながら、彼らは高橋さんの家を目指して走り出す。

 このシーンがもう〜最高に「エモ」い。ポップでカラフルな異世界背景も相まって……いいよね……。

 

 特に不覚にも泣きそうになったのは、チョロ松のところ!!

 「まあ大丈夫だよ、チョロ松。つい真面目を気取っちゃう?真面目の何が悪いんだよ、真面目ってスッゲーいいことだからね。そういう奴も必要だったりするんだよ」

 

「僕はね、お前のこと、結構好きだから」

 あの自己否定と自己肯定の間を行きつ戻りつする、真面目を目指すもなりきれずそれでも諦めきれない、共感しすぎて生々しさすら見出してしまうチョロ松というキャラクターが、過去の自分を全力で肯定するのが本当に好きなんですよ。

 

 (ていうかこれ書いてて初めて「私ってこんなにチョロ松への感情重かったのか……こわ……」とビビるなどした)

 

 

 あの頃はみんな悩んでいた。おでん命のチビ太も、無敵のヒロイン・トト子も、自分はどうすればいいのかと。

 そんな悩める者たちを肯定するこの映画が、卒業という要素を絡めつつ、3月に公開されたというのが実に美しい。(あとかまってちゃんのイヤミがだんだんかわいく見えてきた

 

 

Chapter.4  

Chapter.4  

  • メディア: Prime Video

 

 そして、今回の鍵となった高橋のぞみというキャラクター。

 なぜ彼女が物語に大きく関わることになったのか?なぜ同窓会に現れなかったのか?なぜ高校を卒業した後、「遠いところ」に行かなければならなかったのか……。

 ベッドに横たわる女性と黒猫は、何を意味していたのか。

 

 答えを言葉で説明することを、この映画はしない。そこが素晴らしい。

 

 

 あの日の手紙の中に書かれた六つ子への想いを聞きながら、今の彼女の心境を想像して、私はまたも観客席でうるうるであった。「感動」していたのだ。

 

 みんなとはもう会えないかもしれないから、どうしても伝えたいことがあって……。

 

私は…………、

私は、みんなのことが大好きでした!

 

 高橋さんという「六つ子と深く関わったわけではなかったが、彼らの姿を見ることで元気をもらっていた存在」はこのアニメを応援してきた我々と重なっており、(自分語りで恐縮だが)就活がまるで上手くいかず生きる希望がなかった頃に『おそ松さん』に救われた自分そのものであった。

 

 きっと彼女も私のように、辛い時や不安な時、いつも六つ子のことを思い出していたのかなと思う。

 

 

 現実世界に戻ってきて、あの頃の思い出を楽しむ六つ子。

 そう、それでいいのだ。

 私が君たちを大好きになったのは、みっともなくてもクズでも、兄弟で面白おかしく生きているところなのだ。

 

 

 DreamAmiさんの主題歌も最高でした。

Good Goodbye

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  • provided courtesy of iTunes

 

 キャッチーで切なく、映画の余韻の彩り方が素晴らしかった。

 見る前にCMで「なんやこのキラッキラした感動的な曲…やっぱA応Pやろ…」とか思ってた自分を全力で破ァーーッ!!と吹き飛ばしたい。そしてコンクリートに頭めりこんでしまえあの時の自分なんか。

 

 

 下ネタ・パロネタ・ブラックジョークを全面に出しつつ、ドラマティックな展開や泣ける話も非常に上手く、そしてあえて言葉で全てを表現しない。

 これは、テレビシリーズで描いてきたことの集大成だ。やってくれたな!!

 

 テレビから追ってきた人間にとって、劇場でその集大成をお出しして頂くことよりも嬉しいことなんかないんだぞ!!

 

 六つ子と高橋さんを介して、このフィルムから圧倒的感謝が我々をぶん殴ってきやがる!!

 

 馬鹿野郎!!!私だってこの作品に関わった全ての人に感謝しとるわ!!!!

 

 ありがとうよ!!!!!大好きだぜおそ松さん!!!!!!

 

 

 ……と、こんだけ感動させておいて最後の最後がち○こオチなのが本当にこのアニメの良いところだなあと思いました。

 

 

 いつまでもきたねえアニメでいてくれ!!!

 

 三期でもよろしくな!!!!

 

 

 あ、ちなみにこの映画のおかげでバック・トゥ・ザ・フューチャー見ました。すげー面白かった。

バック・トゥ・ザ・フューチャー (吹替版)

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