わくわく公式派生作オタク

「原作では見られないオリジナルストーリー!」にわくわくが止まらない異端のオタク

松野おそ松、君が居ない世界はまるでジグソーパズル。

 突然重い話から始めて驚かせたら申し訳ないが、死にたい時は松野おそ松の声を思い出して生きてきた。

 今年10月末、それができなくなった。

 

 

色々あって(自分や近しい人の身に何かあったとか、仕事が辛いとかそういうことではありません)、「明日の自分が生きてるイメージが湧かない」という記事を書こうかとも思ってましたが、『わくわく公式派生作オタク』なのに『わくわく』要素がねえ…。と思ったのでやめました。

【漫画版ツイステ】伊勢海老くん込みのすれ違いが闇堕ちへ誘っていく第3巻 - わくわく公式派生作オタク

(ごめんよ。わくわく要素ないけど、結局その延長線上みたいな記事は書いちゃったよ。)

 

 だが、色々考えた結果「自分は生きるのが嫌になったが死にたくもない」のだった。

 それで結局何もしなかったのは、今日までこのブログの更新を続けてきたことからもお察し頂けるだろう。

 

 アニメ第一期の頃、私は大学四年生で就活中だったが、努力がまるで報われなかった。生きるのが嫌だと考えるようになった。

 今思うと視野が狭かったのだが、大学から出て行かなければならない日を前にして、社会のどこにも必要とされず、自分はもう駄目だと考えた。

 

 でも突然天啓が降りたようにひらめいた。『おそ松さん』の六つ子はニートだが、時に悪戦苦闘しながらも笑って生きているじゃないか。

 特に、いつもはいい加減な「奇跡のバカ」だが長男らしい包容力を感じるおそ松兄さんなら、完全に妄想なんだけど「俺もニートだし、無職でも生きてていいじゃん」と笑ってくれる気がした。

 それ以来、おそ松兄さんが自分の生きる理由になった。

 

 死にたい時はいつでも笑って「大丈夫だよ」と言ってくれる松野おそ松を考える。それがこの6年、クソみたいな社会の中でどうにか生きる方法。

 故赤塚先生、藤田監督と松原さんをはじめとするスタッフの皆さん、そして…、生かしてくれてありがとうございますと思い続けたこの6年。

 これがその先にあった未来だよ

 

 

 おそ松兄さんの好きなところはいくらでも挙げられる。

 ときどき一人称が「兄ちゃん」になるところ。鼻の下をこする癖。後ろ髪の寝癖のひどさ。

 好きなセリフは「大丈夫だって。だって引っ越しする日に誰かに会うって、結構めんどくさいことだよ?」

「お前は変わらなくていいよ」「お前らはどうしたいの?」(はえ~~~~好き~~~~)

 あと『灯油』の「オシッコしたくなってきた…」←と、トイレに連れて行ってあげてえ~~~(どういう心理?)

 デリカシー無しで欲望に正直、でもたまに「六つ子の基本形、唯一小学生から変わらない」のも「俺が長男だから」と意図的にやってるんじゃないかと思わせる、ちょっとしんどそうなところ。

 「俺、ちゃんとおそ松でいれてる?」の心臓への衝撃はすごい。

 何よりあの笑顔が大好きだ。笑っていてほしい。

 

 何があってもおそ松兄さんを推してる時はめちゃくちゃ幸せだった。

 でも、幸せになっててよかったのだろうか。

 声もひっくるめた松野おそ松というキャラクターから、幸せを享受して本当によかったのか?そんな疑問が頭の中をぐるぐるする。

 その疑問が無かった頃にはもう二度と戻れないよな。

 

 

 一ヶ月半経って、私は初めて他のおそ松兄さんのファンが憤り、嘆き、それでもおそ松兄さんにまた会えることを信じようとしているのを見た。

 ああそうか、よかったのだ。私も憤り、嘆き、それでもおそ松兄さんにまた会いたいと願ってもよかったのだと思えた。

 

 その時、唐突に「君がいない世界はまるでジグソーパズル」という歌詞を思い出し、何の歌だっけ?と調べてみた。

 結果COOL JOKEの「UNDO」だとわかったが、これは水島版ハガレンのオープニングテーマである。またお前か!!

 あのアニメはどれだけ私に影響を与えれば気が済むんだ…。

 

UNDO

UNDO

  • provided courtesy of iTunes

なんか使ってるサブスク音楽アプリでもこの闇鍋的なアルバムからしか原曲が聞けない

 

 歌詞は、「君がいない世界はまるでジグソーパズル」の後に、「永遠に欠けたまま未完成」と続く。

 大切な相手を失ったら、永遠に完成しない世界を生き続けなければならないのだろうか。

 それはきっと、私の想像も及ばないほどひどく虚しい世界だ。

 

 例えば、『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』のハチワレが、穴に落ちて大雨に降られた時の「喜びがないー…」って気持ちが、死ぬまで続くのかも。その場合は作中と違い、ちいかわのような存在が自分を見つけて助けてくれることはない。

 恐怖すら感じる。そんな世界では生きたくない。

 

 つくづく、おそ松はパズルのピースと同じで、小さい存在で紛失しやすくて他の人にはなんの価値もないとしても、いるだけで私の生きるクソ理不尽な世界を輝かせてくれた。

 就活失敗という人生の大穴と大雨から救ってくれたキャラクターだった。その気持ちは、何も変えなくていいはずだ。そう願いたい。

 

 

 おそ松、君が居ない世界はまるでジグソーパズル。永遠に欠けたまま未完成。

 誰にも君の代わりなんて、なれるはずはないから。